DJのあれこれ [番外編 -ライフスタイル-]

さて、前回の[三回目]ではDJを続けていくには、という事に着目をしていきましたが

ココらへんの考え方も人それぞれなのでそれぞれのスタンスでやっていけば良いんではなかろうか

としか言えない部分の話でしたね。

しかしながら、やはり何かをやっていく、続けていくっていうことは

「生活の一部になる」「生き方に影響を及ぼす」

という要素が必ずしもありますよね。

その「生活」「生き方」いわゆる「ライフスタイル」に着目して少しだけ書いていきたい。

「音楽」「文化」という要素と「ライフスタイル」の結びつきのお話。


「音楽」には「文化」がある

あえて活字にすると大層な意味があるように見えますが、これって当たり前ですよね。

最初に音楽が生まれたのはいつなのか?とか僕は知りません。

もしかしたら生き物自身が持つ「鼓動」がリズムなんじゃないか、とは個人的に思っています。

不思議なもので

恋する二人はきっと同じくらいのBPMで鼓動を刻むだろうし(刻んでてほしい)

踊ってる時、落ち着いて音楽を聴いている時の鼓動に近いBPMの曲は入り方が変わってくる

と思います。

「文化」ってなんだろう。

僕なりの答えは「流れ」や「歴史」

そこから繋がった今を含めた全体が「文化」になると思っています。

ある意味「音楽」=「文化」「カルチャー」なんじゃないかと見ています。

その音楽(=ではないけどジャンル)の成り立ちを見ていけば、少なからず見えてくるものがあります。

「ルーツ」というやつですね。

ここには多分、その当時のその人達の生活や時代背景、考え方や感情が大いに含まれると考えます。

ここらのあたりをダイレクトに色濃く表現している

「ブラックミュージック」「ブラックカルチャー」を一つの例として書いていきます。


黒人音楽・黒人文化

漢字でかくと物々しい表現になりますね。

「ブラックミュージック」「ブラックカルチャー」と一括りに言ってますが様々だし、国によっても人によっても考え方は変わってくるのであまり多くは言及しません。

端的に言えば、ブラックの人たちが生きてきた歴史の中で生まれた思想や考え方が生み出した文化ってことですね。

BluesにはBluesの

SoulにはSoulの

FunkにはFunkの......

いっぱいあるんで全部は書けないですが、それにはそれの生まれた経緯やその当時の人々の生き方が密接に関係してきます。

よく知られている部分では、黒人差別がありました。今でも根深く残る地域や国はあるようです。

悲しいですね。

その悲しみや怒りなどのネガティブなパワーも

辛いからこそ楽しくいこう、のし上がっていこうっていうポジティブなパワーも

音楽を含めた色んな表現に変えて生み出してきました。

オレは特別に詳しいわけでもないので、気になる方は文献を読んだり、現地の人に話を聞いたりしてみたほうがいいです。

こういう話をすると大体噛み付くのが「HIPHOP」の人たち。このあたりの

「HIPHOP」はこれだろ!おまえのは違う!

とかっていうのまじほんとにダルい話題なんであくまで僕の主観だと思ってください。

ベースとして大体こういうことだよねってことで書きます。

メインとしてはHIPHOPです。


「エリア」と「カルチャー」

黒人という括りで言ってしまいましたが、カルチャーや音楽の派生の仕方、生まれ方を調べてみると、すべての黒人が一斉に同じことを言い出したわけじゃないのは分かると思います。

つまりは、その当時のその人達の「地域」「エリア」が密接に関わってるわけですね。

よくラッパーのリリックに

「俺らの町では...」

「地元のあいつは...」

「(友達の名前)だってそう言ってたぞ...」

みたいなリリックが出てきます。これって売れてるラッパーでもよくあることなんですよね。

出て来る名前も全然アーティストとかじゃなかったりするんです。

HIPHOPに関して言えば、かなり主観的な内容のものが多いんです。

自己主張が強い、というと少し嫌な言い方になってしまいますが、そういう音楽であり、そういう文化なんだと思います。僕は好きです。

常に「オレは〜」の気持ちで曲にするんですね。

HIPHOPの4大要素の

MC、DJ、BBOY、GRAFFITI

にもこれは当然大きく影響していますね。

MCはマイクを使って言いたいことを言うし

DJは自分が思うことを曲に置き換えて伝える。

BBOYは自分という存在を相手にぶつけるために踊るし

GRAFFITI WRITERは言葉や絵に意味を持たせて壁に車両にぶつけました。

その行為は

「スタイル」で「ロック」する事だという話もいつかしたいと思います。

気になる方は、1983年のドキュメンタリー映画『Style Wars』を見てみてください。

このあたりのカルチャーとスタイルという概念、ロックする行為に関して理解しやすいのではないかと思います。

正直、ヒップホップ好きなら絶対見てほしい。

ちょいちょい脱線しますが、本筋に戻ります。


「エリア」「スタイル」「主観性」という要素が見えてきました。

これって「生き方」や「やり方」、「生活」などが形になったものなんだなと思います。

それがいわゆる「ライフスタイル」っていうものなんだろうな、というところにつながってくるわけです。

ちょうどタイムリーに本日FNMNLさんに上がった記事で僕も見たんですが

BAD HOPのYZERR氏にフォーカスしたドキュメンタリームービーがあるんでこれなんか見ると

中々、HIPHOPだな〜と思います。

あとやっぱライフスタイル、BAD HOPって言ったらこれでしょ。

動画を見た後だとより説得力があります。

若いシーンのラッパーがこうもかっこいいと、先輩世代の人間もまだまだ頑張らないとですね。

特に彼らの良いところは

エリアを誇り同じエリアの仲間たちと上がってくぞ

これがオレたちのやり方。

っていうスタンスがすごく好きです。

これが「オレ」

これが「オレら」

っていうことなんですね。

「ライフスタイル」がそのまま音楽になってるんですよね。



ブラックミュージック、HIPHOPと焦点を絞りながら書いていきましたが、ここのあたりを文章にするだけでもこんな記事一つじゃ全然収まりきれませんね。。。。

ただ、「ライフスタイル」が「音楽」に密接に関わっているというところで言えば、他のジャンルのものも一緒なんじゃないだろうかと思います。

自分が考える事が歌詞になり、音楽になるし、自分に影響を与えた音楽や考え方から生まれたものが自分自身の形を持った表現になるんだと思います。

ラッパーでもDJでもダンサーでも絵を描く人でも一緒なんだと思います。

中々まとまりのない記事になってしまいましたが、僕が思ってる事がすこしでも伝わればな〜と思います。

今回「ライフスタイル」というところに着目をしたのは、ブームが起きて若い世代が出てきているからこそ、という部分があります。

全国各地で10代のラッパーが生まれ、サイファーをして、ライブをして、曲を作っています。

でも一般常識も無く、非常に素行の悪い若者が多い現状があります。

HIPHOPを間違った目線でのみ学んで、悪ぶったり、実際に悪い生き方をしてしまったり。

はっきり言うけど、良くない。

そこにはその世代が聴いているラッパーの説明不足なんかもあるんじゃないかなと思います。

あの人がそうだから、とかそういうの全然役に立たない。

あなたがする表現なんだから

あなたの言える事、言いたい事を形にしましょう。

背伸びはいい。でも必要以上に自分の身の丈に合わないことを形にしようとしても絶対、説得力は生まれません。

等身大の自分で、聴いた人にちゃんと伝わる「思い」を音楽に、表現にしましょうよ。


HIPHOPをやり始めたら(この表現は本来意味不明だし嫌い)

HIPHOPって結局なんなのって疑問にぶつかる瞬間があります。

でもさ、結局自分でしか無いんだよ。

ジャンルに囚われたり、形式に固執したりすること無いです。

そもそもHIPHOPってその辺ビッチな音楽だなと思ってます。(表現が卑猥でごめん)

良いと思うものは何でも吸収して育ってきた文化であり、音楽なんですね。

だから、誰が何と言おうと

HIPHOP=オレ

でいいんじゃないですか?

みんながそうあるからこそ、バトルがあり、スタイルとスタイルのぶつかり合いが生まれて切磋琢磨するんです。

その「オレ」が「オレら」になってユニティが、コミュニティが出来ていくんじゃないかと思います。

(他のジャンルでも一緒ね!)

どうせ自分以外の人に何かを伝えるんだ。

大人びてわかったふりして客観視した事いうよりも

「オレ」の目線で

「オレ」の考え方で

「オレ」のやり方で

人の心に残ったり、共感してもらえるものを生み出していこうよ。

「ライフスタイル」が

「生き様」が

表に出る人は、何をやっててもかっこいいもんだと思います。


今回はDJのあれこれと通ずる音楽のあれこれでした。


「オレなりのBootleg」聴いてね(๑´ڡ`๑)

⚡SOLA KALANO CHIKALA⚡

平成元年生まれ、福岡北九州を中心に活動するDJ / TRACKMAKER。 お知らせや感じたことを書いていきます。

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